Gallery1          自然、人、風景、写真、沖縄

写真を一度離れた目で作品を見てみると、これらは自分自身の記録でもあることに気づきます。そして、一瞬を捉える写真の大切さを強く実感します。明るいだけではない沖縄の懐の深さを感じていただければ幸いです。

屋敷林

森のいのち

 森にひとりで長くいると、いろいろなことを考えます。何ヶ月も人に会わないでいると、誰かに会ったときにとてもうれしいものです。森にはすべてのものがある気がします。それは、長く暮らしていけばいくほど、そこでずっと過ごしていたい、と感じるからです。
 小さな生きものの目で、雨や風の目で、ありのままの森を伝えたい。そんな想いから、あっというまに10年が経っていました。私の暮らす島で、ダム建設によってもうすでに消えてしまった森の記録から、一部を紹介します。いのちの繋がりは、樹や花や虫から、土や岩や水を通じて海へ流れ、そして、私たちもそこに繋がっています。


すべてが違う色 時間をかけて削っていく 一粒のどんぐりから 彼の見る世界 微かな香りに 雨の日のごちそう

中の事情 生活の跡に 水を通して 手渡されるいのち 石はどこからどこへ 夜明けの誕生

伐採された樹 落ち葉は粉になり海へ 水を含むと開く花 それぞれの物語 朽ちることは幸せなこと 風が物語を運ぶ 苔になって 

雨の日 谷の奥へ カシの樹の春 樹上で咲くラン いのちは水に溶けて かずらとともに 

嵐の予兆 水の道あと 川の中の営み カシノキラン 雨粒おどる 風が通る道 

岩に降りた花々 コケタンポポの時計 いのちをつなぐ ごちそうに囲まれて 月夜の沢で 森のまなざし 水底から見えるもの 

僕のうんちに花が咲いた 毛虫の美 飛び立つ場所 森のプレゼント  

海のいのち

 いつの時代も海は、人のいのちを育み、また奪ってきました。なぜ、海は私たちを生みだし、今も生かしているのでしょうか。
 海の底深くしずんで、ひとり深く息を吐いていると、「帰ってきた」そんな気持ちになります。陽が沈んだ海辺でゆったりと過ごす時間も、沖縄に暮らす私たちにとって大切な時間です。
 名前もわからないまま、海の生きものたちの暮らしをそばで見ていると、懸命さ、賢明さに胸打たれます。しばらく浸かっていなくても、いつも心の中を満たしてくれる海に、感謝します。

一日ゆられて サンゴがあるから 波照間ブルー 陽の当たらない岩陰で 太古からの時間

サンゴの深い森 荒れた海でも 都会の海に生きる 泥まみれのタツノオトシゴ 水の誘惑

虹の花道 私の居場所 若者の群れ 会えるかな

シマのこころ

 シマという言葉には独特の意味合いがあります。海の上の小さな島だけれど、世界につながるシマ。けれどもやはり外の世界は遠くでもあるという、シマ。
 おもいのかなうこと。かなわぬこと。いろいろな想いを含めて、島人は自分たちの暮らす場所をシンプルに“シマ”と呼んだりします。
 歴史に刻まれた哀しみも、喜びも、自然にむかいあう厳しさも、愛おしさも、すべてこころにあわせ持って、シマは今日も“シマ”であり続けます。

昼下がり 学校前商店 親の釣果 海の子 海を歩く 学校帰り 時代の色 いちゃりば 自分たちで 一汁一菜

たった2人の卒業式 地球の一歩 受け継いで 歳をとること アンティラガマ 俺たちの漁場へ 無言の案内 とにかく前へ 暮らしの神さま 群れを追う もうひとつの文化 女たちの舟 村祭の前に 魂を送る 送り火 フェンスの向こう

『 沖縄じかん 』

 2003~2005/私家版写真集/原版:ネガ

 米軍基地に伴う補助金や基地内の職に頼らずに、豊かな自然を体感してもらうことで未来を創っていきたい、と始まったエコツアー会社で、3年間ガイドをしていました。電気やガスをひいていない海辺の簡素な施設で、川の水と薪でご飯を炊き、マキ割りをし、海水と石臼で豆腐をつくります。
 都会から来た子どもたちも、地元の子どもたちも、スケールのおおきな海辺の世界で、懐の深いスタッフに見守られ、ゆっくりと心が開かれていきます。
 山を歩き、海に泳ぎ、昔から伝えられてきた自然のままの暮らしを感じ、今の世の便利さを考える。モノのないシンプルな生活でも、自然を心のうちに持っていれば、人は幸せになれる。そのことを教えてくれる場所です。

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読谷村ホームページ

2013/http://www.vill.yomitan.okinawa.jp/

 ひとつの場所をじっくりと見ていくのが好きです。そんな中、読谷村全体を撮影する、というお仕事をすることが出来ました。
 観光案内なので、結果的には一般向けの内容となりましたが、かねてよりお会いしたかった稲嶺盛吉さんの仕事場にお邪魔させてもらったり、北窯では、窯入れの様子を見守ったり、なかでも松田共司さんの工房にはお世話になりました。ほかにもたくさんの手仕事の風景、沖縄の原風景に触れることができました。
 これらが観光に役立つことはもちろんですが、それ以上に、この島に暮らす私たちが忘れてはならないものを垣間見た、三カ月でした。


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『 By The Sea 』

 2014/ムーンビーチ・MBギャラリー展より

 大学のとき、ダイビングのCカードを認定してもらった思い出の場所、それがホテルムーンビーチだ。ダイビング部の先輩も、多くがマリン担当に入っていた。海で毎日練習し、当時ムーンビーチ内でインストラクターをしていた玉城先輩(現・アトラスはてるま)にチェックをしてもらう。
 まずはプールでスイム。泳ぎこむうち、マスクの視界が黄色くなった。プールのへりについて顔を上げると、それは鼻血。緊張とノボセからだったのだろう。その後はじまる本格的な潜水時代の、懐かしい始まりの記憶である。

 それから24年。ムーンビーチ広報・塩濱さんとの対話から、MBギャラリーの展示が決まった。ここは県内でもっとも歴史のあるリゾートホテル。“リゾート” とは本来、自然のなかでゆったりとすごすこと。人工物は控えめでいい。
「敷地内だけで、どれだけいのちの世界を見られるのか」そんな想いから、海辺のホテルを3日間くまなく歩きまわった。
 やはりここでも、同じだった。じっくりと腰をおろし、同じ目線で向かい合うことで、いのちの声はむこうから語りかけてくる。それはきっと、世界共通のコトバだと思う。

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『 大石林山 』

 2018/準備中



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